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近畿の実力私学50選
学校法人 智辯学園
智辯学園和歌山中学校・高等学校
児島 伸介
(こじま のぶゆき)
学校長へのインタビュー
「様々な活動を学びにつなげる」
国公立大学医学部進学に多大な実績
〔25.9.28号より全文掲載〕
――
少子化の中での私学教育、生徒募集について、おうかがいできればと思います。
児島:
和歌山県内の私立高校は、大阪南部からの通学生も多く、また大阪に比べて授業料なども安価です。
そうしたこともあって、県内の私立高校のほとんどすべてが大阪府の私立高校就学支援推進校に加入しています。
私立高校の授業料無償化に関しては、これからも国の教育予算論議の行方を、引き続き注視したいと思います。
――
OECD諸国の中でも、日本の学校教育は1クラスの人数がかなり多いことが指摘されていますが。
児島:
少人数クラスを実現するためには教員の絶対数を増やす必要がありますが、思うに任せないのが実情ではないでしょうか。
本校においても、従来の体制を維持する中で生徒一人ひとりの大学進学を後押しする授業づくりや、補習授業の充実など、様々な対応を図っているところです。
いずれにしましても、少子化が進む中で教育環境のさらなる充実に向けた文教関係予算の措置が期待されることは間違いないと思います。
――
探究活動は学力の新たな側面としても注目されています。
児島:
本校でも近隣の大学と連携し、日々の授業やクラブ活動での取り組みを進めてきました。
科学の甲子園全国大会や世界レベルの数学オリンピックなど様々な大会に生徒たちがチャレンジしており、地理オリンピックで銅メダルを獲得した生徒が東京大学の推薦入試に合格した例もありました。学びのプログラムとしての探究活動を、さらに充実、発展させていきたいと考えています。
また本校では、修学旅行も体験的な学びの機会の一つとなっており、例えばシンガポールの街を地元の大学院生に案内してもらったり、マレーシアでは学校間の交流プログラムを展開しています。
コロナ禍の後に再開した韓国研修旅行でも、ホームステイを含む姉妹校との交流を通して互いの文化や考え方を学んでいます。
国公立大医医に40名超合格
――
ところで御校は、東大・京大など難関国公立大、中でも医学部医学科に圧倒的な強さを発揮してこられました。
児島:
特にそのためのコースや授業があるわけではありませんが、生徒の意識高揚のため、いろいろな取り組みを行っています。
中3生を対象とした東京大学見学ツアーはその一つです。先輩の東大教授に研究室を案内してもらったり、東大生の先輩方との座談会を開いたりします。また霞ヶ関界隈の省庁に勤務する先輩方を訪問する機会も設けています。
高校からの編入クラスにもハイレベルの進路目標を持つ生徒たちが入学し、内部進学生にとっても刺激となっています。
国公立大学医学部医学科への合格者は今春も、防衛医科大学校を含めると40名を超えました。引き続き医学部への進路にこだわりを持つと同時に、東大・京大への進路希望にも着実に応えていくことが重要と考えております。
本校では、毎日の学園生活の中で、「挨拶励行」「学力向上」「一日一善」の三つの重点目標を掲げてきました。
「一日一善」も、他者への思いやりと言い換えることができるでしょう。
この三つを心がけ、実践することが、感謝の心を育み、人と人との絆をさらに強くしてくれるはずです。
また、高校野球の甲子園全国大会では、野球部選手諸君の頑張りとともに応援団の活躍が度々報道されますが、生徒たちの団結力も実は日々の積み重ねであることを実感しています。
3年後、本校は創立50周年を迎えます。これからも「知性に溢れて豊かな心を持った、将来、各分野のリーダーとなれる人間」を育てていきたいと思います。
理数総合入試,新たな判定方式など導入
――
さて、今春の2025年度中学入試では「算数特化型入試」を導入されました。来春の入試変更点などは。
児島:
「算数特化型入試」には今春、24名の受験生がチャレンジしてくれました。
2026年度は新たに「理数総合入試」を新設し、入試内容は、県立中学校との併願にも有効となるようにと考えています。
入試日は、前期日程が1月17日(土)、翌1月18日(日)の午前に後期日程、そして算数特化入試と理数総合入試はいずれも1月21日(水)です。
前期入試・後期入試の複数回受験については、受験生の頑張りが反映されるような新たな判定方式を導入します。
――
本日はご多忙の中、ありがとうございました。<文中敬称略>
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