同志社香里中高は、同志社系列校で唯一大阪府内に位置しています。関西屈指の広大なキャンパスに最新の施設設備が整い、また、朝の通学時間帯には京阪寝屋川市駅から直通バスも運行しています。
本校では、2024年度卒業生の97.2%が、併設の同志社大学・同志社女子大学に進学しました。
「確かな学力の育成」を教育目標の第一に掲げ、中高段階で基礎的な学力を修得するとともに、日々の授業や探究活動、課外活動、クラブ活動など多様な経験を通して「自ら考え、判断し、行動する力」を養い、同志社の建学の精神である「良心に従って行動できる人物の育成」を図っています。
2025年度は男子受験者が大幅増
今春の2025年度中学入試では、男女とも志願者数が増加しました。受験者数については、隔年現象により女子が減少傾向となったものの、男子の受験者数は大幅に増加し、後期日程では実質倍率が5.7と、過去5年間で最も高くなりました。
2026年度中学入試の募集人数は、前期日程が男子・女子約95名ずつ、後期日程は約25名ずつ、合わせて約240名で前年度と変わりません。
前期日程には、同志社小学校ならびに同志社国際学院初等部からの内部進学生を含みます。
出願はインターネット方式で、前期・後期とも12月1日(月)9時から1月12日(月・祝)23時59分まで受け付けます。手続きの流れは本校入試要項に詳しく記載しております。
入試日は、前期1月17日(土)、後期1月19日(月)、合格発表は入試日の翌日、17時からインターネットで行ない、郵送でもお知らせします。
4教科受験・アラカルト判定
入試科目は国・算・社・理の4教科で、国・算各50分120点、社・理各40分各80点です。合計点の算出は、①4教科の合計、②国・算・理の合計×1.25、③国・算・社の合計×1.25の3パターンで行い、このうち最も高い得点を合否判定に用います。
各教科にはクリアするべき基準点などはなく、前期・後期の難易度、出題傾向にも違いはありません。
本校を第一志望とお考えの方は、前・後期両方に出願されることをお勧めします。
2025年度入試では、後期への再チャレンジで復活合格された受験生が、男子17名・女子17名の合計34名と、前年度を4名上回りました。
なお、前期で合格され、後期を受験されなかった場合には後期の検定料をお返しします。
各教科の出題傾向と対策
入試問題は、基礎事項もしくはそれを組み合わせたものとなっています。
合格最低点は毎年高く、基礎的なところでの失点がボーダーラインを下回る結果につながりやすいので、まずは「問題文をよく読み、問われている内容を理解し、落ち着いて解く」よう心がけてほしいと思います。
では、各教科の出題傾向と対策を見ておきましょう。
国語は例年、2000字から5000字程度の長文2題を出題しています。本文の長さによっては長文が1題になることもあり得ます。
文章問題は、記述問題で差が開くことが多く、まずは設問の条件をよく読むことが大切です。次に、解答に必要な要素は何かを見分け、字数に応じて取捨選択を検討しましょう。
設問の箇所を含めた直前直後に目を通すだけでは不十分な場合もあります。解答を読み返す際には「必要な要素を書いているか」「語句をまとめる必要があるか」「助詞の使い方があっているか」「主語述語が一致しているか」「誤字脱字はないか」などがチェックポイントになります。
日頃から少し長めの文章を読む練習をしたり、また、知らない言葉に出会った時には意味を確認してその語彙を自分のものにする習慣をつけてほしいと思います。
算数は、前期・後期日程とも、計算問題を小問で3~4問、数量についての問題を大問で3問、図形の問題を大問で3問出題しています。
図形問題のうち1問は独立した小問3~4問、平面図形1問、立体図形1問の構成です。
計算問題は、基本的な計算に加えて還元算や約分を伴う計算なども含みます。正答率は毎年約90%と高く、日頃の練習でも、正確にかつ速く処理することを意識して取り組んでおくとよいでしょう。
数量に関する文章題は、設問を読んで正確に状況を分析できるように。
グラフや図表で与えられる情報を正しく読み取る練習も必要です。
また、大問では(1)番のつまずきがその後の問題に大きく影響することもありますので、(1)番は特に注意して見直したいところです。
限られた時間内で自分が解けそうだと思う問題を選び、確実に正答できるように練習しておくのも有効だと思います。
社会は、地理的分野30点、歴史的分野30点、公民的分野20点の計80点満点です。
歴史的分野は“江戸時代まで”と“明治以降”が約15点ずつの配分になるよう構成しています。
主に教科書に記載されているレベルの出題で、時事問題は、新年1月初旬までの出来事を出題範囲としています。過去1年間の大きなニュースをまとめておくとよいでしょう。
また、教科書に漢字で表記されている語句や人物名などは、正確な漢字で書けるように。設問の指示に従って解答することも重要です。
理科は、引き続き物理・化学・生物・地学の4分野から出題します。配点は各分野20点ずつ、計80点満点となります。
2025年度の前期入試では、物理分野で振り子の問題を出題したところ正答率は約75%となりました。正答率60%~70%程度の問題に正解できるかどうかが合否の分かれ目になるという分析もしております。
基本的な知識を活用して適切な実験操作を考えるタイプの設問は、各分野で頻出しています。
物理・化学分野の学習対策では、①教科書に記載されている内容をまとめること、②実験器具の名称や使い方を確認すること、③教科書のグラブやデータが何を示しているのかもよく理解しておくこと、などがポイントになると思います。
比例計算に慣れておくことも必要です。理科では数値を必ず小数で解答するようにしてください。
生物・地学分野では、①教科書の観察内容をきちんと理解し、特に観察方法や器具の使い方も確認すること、②日頃から身の周りの自然を観察すること、なども学習のポイントといえるでしょう。
高校の出願情報登録は12月15日(月)開始へ
2026年度高校入試においては、募集人数が前年度より20名減の約40名(男子約20名・女子約20)に変わります。
インターネットによる出願情報登録期間は、前倒しの形で年内にスタートし、12月15日(月)9時から1月29日(木)15時までとなります。
入学願書は1月27日(火)から29日(木)、窓口持参または郵送で受け付けます。各種証明書類等の準備も必要ですので、受験を希望される方は早めに在籍中学校の先生にお伝えいただければと思います。
入試は2月10日(火)、作文(60分)とグループ面接により実施します。作文10点、提出書類140点の計150点満点で、得点の高い方から合格者を決定します。面接については点数化いたしません。
提出書類は、個人報告書に記載される中3の9教科評定(90点満点)、中2以上の特別活動(15点満点)、中2以上の学内での活動(10点満点)に加え、3級以上の英検・数検・漢検資格(20点満点)としています。
取得資格は上級ほど高得点になり、英検の加点対象には新たに準2級プラスが加わります。
このほか自己推薦の内容も5点満点で評価しますので積極的にアピールしてください。
(お話は同志社香里中高 中瀬古佳史先生)
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