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≪2026 私立中高合格のポイント≫

甲南女子中学校高等学校

ダブル受験・トリプル受験による加点制度を導入
移行合格も有効に活用

 
きょういく時報」25.10.28号掲載>




 阪神間の財界人が中心となって設立された本校は、「誠実にして気品ある女性の育成」を教育方針とし、創立105年目を迎えました。

 甲南女子中高の6年一貫教育システムは、基礎・充実・発展の発達段階に応じ、1人ひとりの自立を促すものとなっています。

 設置コースは、「スタンダード」と「Sアドバンスト(Sアド)」の2コースです。スタンダードコースは、甲南女子大・国公立大・私立大など幅広い進路に対応し、ゆったりしっかり学びます。

 Sアドバンストコースでは今春、2クラス約70名のうちの半数が国公立大学に合格しました。学習の成果や目標などにより、入学後も柔軟にコース変更ができる体制になりました。

 放課後は、学外講師による学習支援や英検対策講座も実施しています。探求学習にも20年以上の実績があり、高校では新たに甲南女子大学の先生方による本格的なゼミ形式の授業も始まりました。

 また、従来の多様な海外留学プログラムに加え、I.F.U(国際大学連合)との協定締結に伴う英米の名門校など6大学への連携推薦制度も整いました。




加点制度で“あと一押し”


 2026年度中学入試は、日程、募集人数、入試科目、手続きの流れなど、従来と変わりありません。

 募集人数はSアド約65名、スタンダード約90名(A入試約80名・B入試約10名)の計約155名です。

 入試日は、A入試1次(A1)1月17日(土)、A入試2次(A2)1月18日(日)、B入試1月21日(水)。

 新たに複数回受験に伴う加点制度を導入し、2回目の受験で得点の10%、3回目には得点の15%を加算いたします。

 受験生の中には、A2入試とB入試を受験される方もおられるでしょう。その場合もB入試を2回目の受験としてカウントします。“あと一歩”を後押しする制度として活用いただければと願っています。

 A1入試では、4科(国・算・理・社)と3科(国・算・理)のいずれかを出願時に選択していただきます。4科型は、①国+算+社+理、②(国+算+社)×1.2、③(国+算+理)×1.2のうちの最高得点を合否判定に用い、3科型は③で判定します。A2入試とB入試は国・算2科型、出題内容は両コース共通です。

 出願はWeb方式で、受付は、全日程12月15日(月)に開始します。出願締め切りはA入試1月15日(木)、B入試は1月20日(火)、それぞれ午後4時までとなります。

 出願時には「単願」または「移行合格」のいずれかを選択してください。「移行合格」とは、Sアドコースの合格最低点に届かなくても、スタンダードコースの合格最低点に届いていればスタンダードに合格するという意味です。

 例年多くの受験生が「移行合格」を希望されますが、中にはSアドまたはスタンダードのみの「単願」を選択する受験生もおられます。合否判定は日程ごとに行ない、「移行合格」か「単願」かによって有利不利が生じることはありません。

 合格発表はA1・A2が1月19日(月)午後2時30分、B入試は1月22日(木)午前11時、いずれもWeb照会のみで、そのまま入学手続きまで進めていただけます。


A1→A2で合格を引き寄せよう


 本校を第一志望とお考えの受験生であれば、A1、A2の両方を受験していただくのが“推し”といえます。

 作問のレベルはA2よりもA1の方がやや易しめです。まずは初日のA1で入試問題や試験会場の雰囲気に慣れ、その経験を踏まえつつ二日目のA2へ、という流れでぜひ合格を引き寄せていただきたいと思っています。

 A1・A2の両方を受験していただいても、受験料は1回分のみとなっています。どちらか1日だけの受験ももちろん可能ですし、A日程の発表をご覧いただいてからあらためてB日程に出願いただくことも可能です。

 受験生の中には、A入試でスタンダードコースに合格した上でB入試はSアドにチャレンジされる方もおられます。また、A入試で合格を逃しても、B入試への再チャレンジで見事に合格を勝ち取っていく方が毎年おられます。


中学入試にむけてのアドバイス


 2026年度の中学入試も、出題傾向はほぼ変わりません。まずはどの教科も基本問題をしっかり解けるよう練習しておきましょう。 



 算数は、1枚目の基本的な計算問題で8割、Sアドは9割の得点が望ましいと思います。

 2枚目、3枚目は若干難しく感じるかもしれませんが、途中式や図への書き込みなども部分点で評価しますので、消さずに書き残すようにしてください。

 2枚目以降はスタンダードで5割、Sアドなら7割以上得点したいところです。



 国語の記述問題も「白紙にしない」気持ちで取り組みましょう。場合によっては本文中の言葉を書き写すだけでもプラスの評価につながると思います。



 理科社会も、わかったところまでを図や箇条書きなどで表現できるように練習しておくとよいでしょう。



 さて、入試まで3か月を切りました。受験生の皆さんには、過去問への取り組みはもちろんのこと、小学校や塾などでお使いのテキストを何度も見直し、練習問題にも繰り返し取り組んでおくことをおすすめしたいと思います。

 持てる力をしっかりと発揮できるよう、引き続き体調管理に努めていただくことを願っております。


(お話は甲南女子中高 松原稔幸先生)


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