河合塾大阪校は12月3日(土)、高校の先生らを対象に、「第3回大学入試情報分析報告会」を開催した。
報告会では、10月に行われた河合塾の「第3回全統マーク模試」の結果分析データをふまえた志望動向と、2017年度大学入試のトピックスが紹介された。
国公立大の志望動向
河合塾が10月に実施した「第3回全統マーク模試」では、受験者数が前年比で104%となった。
学部系統別では、経済・経営・商の志望者が前年比110%と人気を集め、中でも東北大・大阪大・九州大の経済学部では、志望者の増加率が2割を超えたという。厳しい入試が見込まれるようだ。
東京大学文科三類は、志望者が前年比108%。また、大阪大学が後期日程を廃止することから、神戸大学や大阪市立大学の後期日程では、成績上位層を中心に志望者が増えたとされる。
理系は、工学部の志望者が前年比104%、医学部102%。京都大学では、専攻改組の流れを受ける形で、医学部人間健康科学科の志望者数が前年比122%と大幅にアップしたようだ。
なお全般的に見て、国公立大の人気には大きな変化がないという。
私立大学の志望動向
私立大学でも、社会・国際、法・政治、経済・経営・商などの社会科学系で志望者が増加。
理系では、医学部の志望者数が前年比106%、看護105%となっているものの、大学や学部学科新設の影響との分析も聞かれ、看護系では前年を割り込むケースもあったようだ。
工学部では、情報・通信、建築系の志望者が1割増。一方、理、農、歯、薬系は低調とされる。
また、都市部の私大では志望者増の動きが出て、関関同立では、立命館大の志望者数が前年比106%となり、他3大学では1割以上の増加が見られるという。
2017年度大学入試トピックス
国公立大学入試では、学部・学科再編が活発化する中、文系・理系の双方から進学できる新学部の新設など、地方大学にも動きが見られるようだ。
AO入試による総募集人員も、前年度より696名多い3,657名になったという。
私立大では、医療系・看護系・国際系の学部・学科新設が相次いでいるとのこと。「キャンパス移転」「英語外部試験の入試への活用」「ネット出願の導入」も、定番のトピックスとなっているようだ。
ネット出願については、京都大学や九州大学などの国立大でも導入されるという。
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