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飽和状態に達したアメリカのカジノ

<「きょういく時報」14.11.28 726号掲載>


 「飽和状態に達したアメリカのカジノ」と題した記事(ジョン・ウォルフソン氏署名)が、ニューヨーカーのブログに掲載された。

 いわくニュージャージ州のクリス・クリスティ知事が「アトランティック・シティは死んでいる」と語った。

 一時は世界有数のカジノ歓楽地として名を馳せたアトランティック・シティだが、今や治安が悪く汚れた街となり、堕落した数多くの旅人がやってくるという。

 クリスティ知事は、かつてアトランティック・シティの“よみがえり構想”を打ち出した。コンセプトは「ひかり輝くアトランティック・シティ」「西海岸のもっとも価値あるエンターテイメント・エリア」、名称も“ラス・ベガス ウエスト”。

 大型アウトレットの街として、誘致する客層は国際会議や見本市など世界的規模で想定されていた。

 だが現実には、構想後4年の間で20にのぼるカジノ場が閉鎖に追い込まれ、約8千人の従業員が職を失った。

 このアトランティック・シティカジノ産業衰退の背景には、西海岸の多くの州や市で、歳入の増加を図るため「カジノ産業」に手を染める自治体が増えたことが挙げられる。

 一獲千金を夢見る州・市の自治体間の歳入増加をめぐるシーソーゲームについて、カジノ産業に詳しいボストン大学のリチャード・マクゴーワン教授は、「これはまさに(自治体間の)戦争だ」と論評しているという。


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